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MUFG、ウェルスナビ完全子会社化で「金融版スーパーアプリ」戦略加速

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、ロボットアドバイザーサービスを提供するウェルスナビを完全子会社化すると発表しました。1株1950円での株式公開買い付け(TOB)を実施し、取得総額は約997億円に上ります。

この買収は、MUFGが推進する「金融版スーパーアプリ」構想における重要な一歩です。ウェルスナビの1兆3386億円にのぼる預かり資産と、成長著しいロボアドバイザー市場を掌握することで、MUFGは個人顧客への包括的な金融サービス提供体制の構築を目指します。

政府が進める資産運用立国政策、そして新たな少額投資非課税制度(NISA)の開始を背景に、個人金融資産の運用支援サービスはますます重要性を増しています。MUFGは、ウェルスナビの買収を通じて、この市場における競争優位性を確立し、顧客基盤の拡大を目指すと見られます。

すでにMUFG傘下の三菱UFJ銀行はウェルスナビの株式約15%を保有しており、今回のTOBにより残りの株式を取得します。買収完了後、ウェルスナビはMUFGグループの一員として、個人向けの金融プラットフォーム構築に貢献すると期待されています。シティグループ証券のアナリストは、この買収がMUFGの「金融版スーパーアプリ」戦略実現に大きく近づくと分析しています。

MUFGは、auカブコム証券の完全子会社化に続き、今回のウェルスナビ買収と、積極的なM&A戦略を展開することで、デジタル金融サービス分野での存在感を高めようとしています。今後、MUFGがどのようなサービスを展開していくのか、注目が集まります。

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