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水道水PFAS汚染、過去4年間で14カ所で基準値超え

ⓒ NHK

全国の水道水におけるPFAS(有機フッ素化合物)の汚染状況に関する調査結果が初めて公表されました。その結果、過去4年間で14カ所で国の暫定目標値を超えるPFAS濃度が検出された一方で、今年度はすべての地点で目標値を下回ったことが明らかになりました。しかし、全体の4割にあたる自治体や水道事業者が検査を実施していないか、回答をしていなかったことが大きな課題として浮き彫りになっています。

PFASの中でも、特にPFOSとPFOAは有害性が指摘されており、国は水道水1リットルあたり50ナノグラムを暫定目標値としています。今回の調査では、3755カ所の自治体や水道事業者からデータが収集されました。そのうち、過去4年間で14カ所で目標値を超えるPFAS濃度が検出されましたが、現在はすべて対策が施され、目標値を下回っています。

しかし、今年度も30カ所で目標値の半分(25ナノグラム)を超えるPFASが検出されており、汚染の完全な排除には至っていません。さらに、1528カ所が検査を実施しなかったり、回答しなかったりしており、検査体制の強化が急務です。

政府は、今回の調査結果を踏まえ、暫定目標値を法的根拠のある水質基準に引き上げるかどうか検討を進めています。また、自治体向けの対応マニュアルを改訂し、飲み水からのPFAS摂取防止の重要性や健康調査の必要性を強調しています。

過去に目標値を超えるPFASが検出されながら、住民に公表していなかった自治体もあったことが明らかになり、情報公開の重要性も改めて問われています。住民からは、健康への不安や、より詳細な情報提供を求める声が上がっています。専門家からは、継続的な検査と、住民への丁寧な説明の必要性が指摘されています。

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