大手繊維メーカー、ユニチカが繊維事業からの撤退を発表しました。この決定は、長崎県松浦市にある子会社「ユニチカスピニング」にも大きな影響を与えるものとなります。
ユニチカは、化学繊維の輸出などを手がける老舗企業です。松浦市にある子会社では、産業繊維や紡績糸の製造を行っています。長年にわたり衣料品向けの繊維事業を展開してきましたが、近年は海外メーカーとの激しい競争に直面し、業績が悪化、営業赤字が続いていました。
経営再建のため、ユニチカは複数の金融機関から約430億円の債権放棄を受け、繊維事業からの撤退という苦渋の決断に至りました。
松浦市のユニチカスピニングは、来年8月までに事業譲渡先が見つからない場合、2026年9月に操業停止となる可能性があると発表しています。従業員や地域経済への影響が懸念され、今後の動向が注目されます。
ユニチカの事業撤退は、日本の繊維業界における構造変化を示唆する出来事であり、今後の業界再編に大きな影響を与える可能性があります。関係各所は、この事態への対応に追われています。