東京都文京区にある自民党の猪口邦子参院議員(72)の自宅マンションで27日夜に起きた火災で、警視庁富坂署は28日、性別不明の2人の死亡を確認したと発表しました。猪口さん方は4人暮らしで、死亡したのは行方が分かっていない猪口氏の夫で国際政治学者の孝さん(80)と、30代の長女とみられます。
捜査関係者によると、防犯カメラの映像から27日夕に孝さんと長女がそれぞれ帰宅し、出火時には猪口氏と次女は外出していたということです。室内にはストーブもなく、台所周辺の燃え方が目立つ状況でもなかったため、外部から人が侵入した可能性は低いとみられています。
署と東京消防庁によると、6階建てマンションの最上階の一室150平方メートルが全焼し、28日午前3時50分ごろに鎮火しました。1人は搬送先の病院で死亡が確認され、もう1人はその場で死亡が確認されたということです。
猪口氏は上智大教授などを経て2005年9月の衆院選で初当選し、2010年7月から参院議員となり現在3期目。参院の外交・安全保障調査会長を務めています。
近くに住む40代女性は「周辺は煙の臭いがとても強かった。現場の部屋の全ての窓から火が出ていた」と話しています。
28日朝から実況見分し、29日も実施する予定です。