ⓒ 読売新聞
平安時代、日本列島を震撼させた大事件「刀伊の入寇」。1019年、東女真族の刀伊が対馬・壱岐、そして北九州に襲来し、未曾有の被害をもたらしました。
この危機に立ち向かったのが、大宰権帥の藤原隆家です。歴史書『大鏡』では「世の中のさがな者」と評されるほどの奔放な人物でしたが、九州の人々からは慕われていたといいます。
ドラマ『光る君へ』でも描かれたように、大宰府を訪れていた紫式部もこの事件に巻き込まれたとされています。
隆家は、1014年に大宰権帥に任命され、1015年に赴任。5年の任期が間近に迫った1019年、刀伊の入寇が発生しました。当時、隆家は41歳、藤原道長は54歳、藤原実資は63歳でした。
隆家の活躍、そして刀伊の入寇の全貌に迫る、歴史の謎に包まれた事件を紐解きます。